収入は11・4%減ったが支出は8%増え、連邦政府の2月の基礎的財政収支は、同月としては史上最悪の250億レの赤字計上と30日付伯字紙やサイトが報じた。
同日付G1サイトによれば、州や市も加えた基礎的財政収支の赤字額は230億4千万レで、国庫や社会福祉費、中央銀行を合わせた連邦政府の赤字が全体をひっぱっている事は明白だ。
中央会計が大幅赤字となったのは、景気後退が長引き、税収などがつるべ落としで減っているのに、支出増大という最悪のシナリオが原因だ。
1、2月の中央会計の累積赤字は102億7300万レで、連邦政府の経費削減策が機能していない事がわかる。昨年最初の2カ月間の基礎的財政収支は29億8900万レの黒字だった。
GOアソシアードスのエコノミスト、ルイス・フェルナンド・カステリ氏は、収入が減った事よりも、支出が増えた事に驚き、「支出抑制策は何一つ採られておらず、出超傾向は続く」との見解を明らかにした。
連邦政府の経済スタッフは先週、28億レの基礎的財政収支の黒字目標達成は不能とし、966億レの赤字に切り替える法案を議会に提出したばかりだが、現在の議会は大統領罷免や連立解体などでもめており、法案審議は困難だ。市場関係者は、この額でも目標達成は困難と見ている。
基礎的財政収支の黒字目標引き下げは今年既に3度目で、ネルソン・バルボーザ財相は29日、今年の経済活動は昨年より弱含みである事を認めた上、「財政危機は魔法によって解決できるものではない」と釈明した。
30日には持ち家政策の「ミーニャ・カーザ、ミーニャ・ヴィダ」第3弾も発表されたが、ルーラ政権時の農相で、ジェツリオ・ヴァルガス財団のコーディネーターでもあるロベルト・ロドリゲス氏は、ジウマ氏は現状をコントロールできていないと批判し、「罷免は現状打破のための解決策の一つ」と述べている。