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親ジウマ派は全国規模でデモ=テメルが最大の標的に

 3月31日、ジウマ大統領(労働者党・PT)の罷免に反対する人々が21の州都と連邦直轄区で大規模なデモを行い、ミシェル・テメル副大統領(民主運動党・PMDB)を強く批判したと1日付伯字紙が報じた。
 最も規模の大きかったサンパウロ市セントロのセー広場では、平日の夕方にもかかわらず、ダッタフォーリャの集計で4万人が参加した。ブラジリアでも保安局統計で4万人が集まった。全州都でのデモ参加者は軍警発表で14万8千人に上った。
 今回のデモ参加者の抗議は、ジウマ大統領の罷免手続きを進めているエドゥアルド・クーニャ下院議長やラヴァ・ジャット作戦を管轄するパラナ州連邦地裁のセルジオ・モロ判事といった従来の人たちよりも、3月29日に起きたPMDBの連立与党離脱を指揮したテメル副大統領にひときわ強く向けられた。
 リオではイネス・パンデロー州議(PT)がテメル氏を「ゴルピスタ」「裏切り者」と批難。ブラジリアでは中央労組(CUT)委員長のヴァギネル・フレイタス氏が「テメル氏は労働者の権利を奪おうとしている」と警鐘を鳴らした。
 この日は1964年に起きた軍事クーデターから52周年でもあり、大御所歌手で親PT派として有名なシコ・ブアルキがリオで、「今、1964年を思わせる人を多く見かける。何としても歴史を繰り返さないようにしなくては」と訴えた。