フェルナンド・ハダジサンパウロ市長(労働者党・PT)は、これまでにサンパウロ市内に12の「時速40キロ制限ゾーン」を設置してきたが、11日に初の「時速30キロ制限ゾーン」(A30)を設置したと12日付伯字各紙が報じた。
市内初のA30には、サンパウロ市西部、ラッパ・デ・バイショ区内の1・4平方キロメートルが指定された。マルジナル・チエテ、エルマーノ・マルチェッチ大通り、サンタマリーナ大通り、CPTM7号線の4本の線で囲まれた地域の制限速度が時速30キロになる。ただしエリアを区切る線となる主要道ではこの制限は適用されない。
サンパウロ州交通公社(CET)では、同地域は歩行者も多く、バスや鉄道網が集積している地域だからA30に選ばれたと説明している。
ショッピングエリアとして有名な10月12日街や市営市場、8号線のラッパ駅、ポウパテンポなどはA30からは外れた。A30内ではバスや小型乗り合いバスにも30キロ制限が課される。
30キロ制限の効果はCETによって分析されて、今後、A30を拡大するかどうかの判断材料となる。
同エリアでは標識、看板などで時速30キロ制限の表示がされ、電子速度計も設置される。
住民のジオゴ・ザズーラさん(26)は30キロ制限に賛成だ。「私の住んでいる所は狭い道をバスが40キロで走っているから危ない。家の前で老婦人が轢かれて死んだこともある。ルールをしっかり守らせて欲しい」と語った。