この日曜(17日)午後、1992年のコーロル大統領以来、現憲法下で2度目の罷免審議が連邦下院で評決される天下分け目の日だ。もし罷免賛成票が342票集まれば、来週からテーメル氏が暫定大統領に昇格し、まったく新しい政権が始まる可能性がある。ブラジル史の大きな節目に当たり、日系議員の動向にコロニアでも関心が高まっている。
「ジウマは辞めるべきだ!」――日系連邦下院議員は現在3人のみ、西森ルイス氏(PR―PR)、高山ヒデカズ氏(PSC―PR)、太田ケイコ氏(PSD―SP)の意見は共通して「大統領罷免賛成」だ。
現在残念ながら飯星ワルテル、ウイリアン・ウー両氏は現在、補欠下議で昇格待ちしている状態。弊紙ポ語版ニッパク紙の取材に、西森、高山、太田3氏は「罷免賛成に投じる」と次のように答えた。
中でも共和党(PR)の西森下議の立場は難しい。党としてはPT親派の立場で来ており、現在も曖昧だ。そんな中で西森下議は元PSDB所属ということもあり、最初から罷免支持を表明してきた数少ない人物。
「もし党全体が政府側に着いたとしても、僕の票は罷免賛成に入れる」。そう西森下議は取材に断言した。「この4年間、政界はまったくのカオス(混沌)状態だった。今ブラジルはとても難しい瞬間を迎えようとしている」。
「この期に及んで利害闘争で票を決めるのは良くない。今こそ純粋にブラジルの未来を考える時。日曜日にたくさんの国民が街頭に出て罷免を訴えること、それが我々の力となる」と抗議行動への参加を勧めた。
一方、太田下議は「国民の声は神の声。この国の状況は明らかに全て悪い方向に向かっている。私の法案に対し、彼ら(政権側)がいつも『資金がない』と否定していたが、その資金がどこに行っていたのかが、分かった」と述べた。
高山下議は「大統領は、倫理面においては特に、この国を運営していく条件を備えていない」と強く非難する。「下院の罷免特別委員会の状態は、下院全体の雰囲気を良く現していた。自分たちが犯した犯罪を隠して『罷免はクーデターだ』と非難し続けるのは、テロリストに等しい悪意ある行為だ」と断罪する。
この日曜日、日系下議らもそれぞれの立場から、今回の大統領罷免に投票し、ブラジル国家の次なる一歩に貢献する。