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100メートル自由形の予選でのシエロ(Rio 2016/Alex Ferro)

シエロ遂にリオ五輪枠失う=50米自由形にかけた夢散る

 リオデジャネイロ市オリンピック公園の競泳プールで開催されていたマリア・レンク杯で20日午後、男子50メートル自由形の決勝が行われ、北京五輪の金メダリスト、ロンドン五輪でも銅メダルを獲得したセーザル・シエロは3位に終わり、リオ五輪への切符を手にする事が出来なかった。
 100メートル自由形と50メートル自由形での出場が期待されていたシエロだったが、近年は不調続きで、昨年行われた大会で出場権を得る事が出来ず、リオ五輪に向けた最終選考会となるマリア・レンク杯に最後の望みを託していた。
 最初に挑戦したのは18日朝行われた100メートル自由形予選で、シエロは五輪出場基準をクリアしたものの、予選での成績は7位だった。
 200メートルのメドレーリレー出場も狙いたいシエロは、50メートルに集中しようと考えて100メートルの決勝を放棄、20日の50メートル自由形に賭けた。
 50メートル自由形では、準決勝が終了した時点で21秒99でトップとなり、決勝に望みをつないだが、決勝では先の記録を上回る21秒91を出したにも関わらず、21秒74だったブルーノ・フラトゥスと21秒82を出したイタロ・マンジネの後塵を拝した。
 最後の望みを断たれたシエロは、プールから上がると、家族や応援者に詫び、泣きながら別れを告げた。
 昨年12月のブラジルオープンで21秒50を出して五輪出場を確実にしていたブルーノと共に8月の大会に出場する権利を得たイタロは、五輪出場が確定した後の記者会見で、「今季は精神面でのカウンセリングも受けながら準備してきた。本番に向けた圧力が大きいのはわかっているからね。2年前なら、誰も僕がここにいるなんて考えなかったはずだ。セーザル(シエロ)は国民的な英雄だし、技術面で多くのアドバイスも受けてきた。本当に感謝している。僕がここにいるのは、セーザルやブルーノのおかげだ。彼ら抜きで今の自分はないからね」と述べた。(20日付グルーボエスポルテより)