最高裁が20日、ジウマル・メンデス判事が出したルーラ前大統領の官房長官就任差し止めの暫定令に関する審理を延期したと21日付伯字紙が報じた。
審理延長を提案したのはラヴァ・ジャット作戦(LJ)に関する審理で報告官を務めるテオリ・ザヴァスキ判事で、大半の判事が賛同した。
ルーラ氏は3月16日に官房長官に指名され、17日に就任したが、17日以降、三つの地裁で就任差し止めの暫定令が出た上、18日にメンデス判事の暫定令が出た事で、以来、就任は差し止められたままだ。
ルーラ氏の官房長官就任は、パラナ地裁のセルジオ・モロ判事からの逮捕逃れで、LJの捜査妨害だとの批判が相次ぎ、ロドリゴ・ジャノー検察庁長官も指名の無効化を要請している。
ルーラ氏は就任差し止め後も政局調整役として盛んに動いているが、最高裁内では、ジウマ大統領に対する罷免手続きが進んでいるため、上院での進展の度合いを見た上でルーラ氏の件を扱う方が賢明との見方が一般的だ。マルコ・アウレリオ・メロ判事だけは「同件との関連で滞っている項目もあるから、一刻も早く審理すべき」と主張している。
なお、選挙高等裁判所では、ジウマ大統領とテメル副大統領の当選無効を求める訴えに関し、LJ関係の情報も参考にする方針が決まった。同高裁の審理は罷免の行方とは無関係に行われるが、結審は早くても来年となる見込みだ。
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