【既報関連】16日夜にマグニチュード(M)7・8の地震が発生したエクアドルでは、これまでに587人の死者が確認されているが、地震から5日が経ち、被災地では飲料水の不足が深刻化してきていると21日付フォーリャ紙が報じた。
マナビ県ペデルナレス市は地震の影響がもっとも大きかったと報道されたため、救援物資も多く届いているが、他の自治体では、給水車の前に大行列ができ、ペットボトル入りの水は闇値で取引されるという混乱が起きている。
各地での水不足は、地震の影響で水道管破損や浄水センターの汚染が起きた事が主な原因だ。給水車は首都のキトやグアヤキル、サントドミンゴなどの周辺都市から送られているが、計画性に欠け、被災者全てには到底行き渡っていない。
被害が一番大きかったペデルナレス市では、救助隊が倒壊した建築物の瓦礫の中から、行方不明者の捜索を行っている。
市の中心部では火事場泥棒も頻発し、余震も続いている。20日の未明にはM6・2の地震も発生した。
21日付のエクアドル当局の発表によると、地震の死者は587人、負傷者は7千人余りに達しており、その内ペデルナレスでの死者は165人、負傷者2千人以上となっている。
20日からは、市内のサッカー場とその付近で電気が一部復旧しはじめた。サッカー場は、政府による対策本部はじめ、人道支援組織、報道機関などが利用している。
ラファエル・コレア大統領は20日夜、地震復興基金のために増税を行うとの意向を発表した。復興費は、エクアドルの国内総生産(GDP)のおよそ3%にあたる30億ドルがかかると見られている。