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ロライマ=ベ国燃料危機などで大被害=アイスは溶け映画も払戻し

 経済・燃料危機に悩むベネズエラでニコラス・マドゥーロ大統領が1日4時間の停電を宣言した事などもあり、ロライマ州が深刻な影響を受けていると24日付フォーリャ紙が報じた。
 同州はブラジルで唯一、全国的な送電網に繋がっておらず、ベ国政府から買い入れる電力と火力発電が頼みの綱だが、01年に設置、21年までの契約の両国間の送電線は、保守作業がきちんと行われていない上、契約量以下の電力しか送られてこない。01年に結ばれた契約は210メガワット/時だが、95メガワット/時しか送られてこない時もあるという。
 3月には送電線で短絡が起き、火力発電所三つを稼動させたところ、重油が底をつき、その後の電力供給が12時間停止した。2月にも3夜続いて停電が起き、内2回は10時間続いた。1~3月の広域停電は10回に及んでいる。
 当然の事ながらその影響は深刻で、1日1万5千レの損害を被ったアイスクリーム工場や、上映途中で停電となって入場料を払い戻した上、映写機が焼けて21万レの損失を被った映画館もある。洗濯屋も期日に間に合わないとこぼす事しきりだ。
 同州の電力供給が不安定な事はスエリー・カンポス知事も承知済みで、昨年12月に州都ボア・ヴィスタを訪問したジウマ大統領が、マナウスから721・4キロに及ぶ送電線を引き、同州を全国の送電網に組み込むと約束した。だが、環境許可などの問題で計画は頓挫。送電線設置は18年7月までかかりそうだ。