仕事における安全衛生世界デー(28日)にちなみ、25日にリオ市で行われた報告によると、リオ五輪に関連する工事では既に11人の死者が出ていると25日付G1サイトや26日付フォーリャ紙が報じた。
五輪会場の建設、改修や、本番開催のための諸準備のための市街化工事などは2013年1月から本格的に始まったが、今年3月までの死者は11人に上る。
最も死者が多いのは地下鉄4号線の工事で、ブレーキをかけてなかったトラックが動き出して圧死、梯子から落ちた後に轢かれた、高圧で空気を流す管の破損で叩き伸ばされたが各1人いた。
次に多いのはバーラ・ダ・チジュッカのオリンピック公園で、資材が崩れて埋まった例と感電死が各1人。感電で入院加療を必要とした作業員も1人いた。
「明日の博物館」でも1人が感電死。コパカバーナの「音と映像の博物館」でも、足場が崩れて1人が死亡した。
また、ジョアー高架橋の複線化工事では車が転倒して1人死亡、レクレイオとデオドーロをつなぐ軽量電車の工事では1人が圧死、スーペルヴィアのヴィラ・ミリタール駅の工事でも1人が感電死した。
また、国道40号線のリオ~ジュイス・デ・フォーラ間に約20キロにわたる高架を新設する工事でも、地滑りで1人が死亡した他、航空会社のトランスブラジルでも片足切断の重傷を負った作業員が出たという。
リオ市役所は作業員達の死を悼み、遺族にも支援の手を差し伸べているというが、本番間近で工事完成への圧力が高まれば、事故の可能性も高くなる事が懸念される。
ロンドン五輪の工事での死者はゼロだが、ブラジルではW杯関連の工事でも8人が死亡。大規模イベントの工事での安全確保は今後の課題の一つだ。