保健省が26日、2月から4月2日までに報告があったジカ熱感染の擬似症患者は9万1387人で、1日1千人以上が感染している可能性があると発表した。この中には妊婦も7584人含まれており、小頭症児誕生が懸念されると27日付伯字紙が報じた。
ジカ熱の擬似症患者には、発熱や発疹など、ジカ熱感染が疑われる症状を呈したが、まだ確認されていない人が含まれており、その内訳は、南東伯3万5505人、北東伯3万286人、中西伯1万7504人、北伯6295人、南伯1797人となっている。州別に見た擬似症患者数のトップはリオ州の2万5930人で、バイア州の2万5061人がそれに続いている。
ジカ熱感染者に関する初の統計は、感染が疑われる例を報告するよう義務付けた事で可能となったもので、8割は無自覚または医者にすらかからずに終わるとされるジカ熱の患者は、この数字を大きく上回っている可能性が強い。
ジカ熱は小頭症や水頭症、ギランバレー症候群といった神経系の障がいなどを引き起こす可能性があり、専門家も擬似症患者の中に妊婦が7584人含まれている事を懸念している。保健省によると、この中で感染が確認された妊婦は2844人で、胎児への感染を防ぐための対策が急がれている。
15年10月以降、4月23日までに小頭症が疑われるとされた子供は7228人で、この内1198人は小頭症と確認された。また、2320人は小頭症ではない事が確認された。
一方、デング熱の擬似症患者(1月から4月2日まで)は、南東伯46万3807人、北東伯15万3235人、中西伯9万4672人、南伯5万7282人、北伯2万8433人の計80万2429人で、史上最悪とされた昨年同期より13%増えている。
擬似症患者の数から見て、デング熱は今年も流行状態といえる。現時点で特に懸念されているのは、サンパウロ州のリベイロン・プレット、プレジデンテ・プルデンテ、カンピーナスの3市で、今年に入ってから報告された擬似症患者数は2万912人、8569人、4483人となっている。
また、チクングニア熱の擬似症患者(1月~4月2日)も3万9017人で、7412人だった昨年同期より426%増えており、ネッタイシマカ対策の継続が必要だ。