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採火式にて(21日、Roberto Castro/ME)
採火式にて(21日、Roberto Castro/ME)

リオ2016=聖火が組織委員会の手に=難民ランナーらの手も経て

 リオ五輪まで丁度100日となった27日の午前11時50分(現地時間では27日午後5時50分)、ギリシャのパナシナイコ競技場で、今大会のための聖火をリオ五輪組織委員会に手渡すための引継ぎ式が行われたと同日付リオ五輪公式サイトが報じた。
 古代オリンピック発祥の地ギリシャのオリンポス山で21日に採火された聖火は、ギリシャ国内を巡った後、好天に恵まれた27日午後、パナシナイコ競技場に到着。ギリシャ、ブラジル双方の文化を象徴するダンスなどが披露される中、ギリシャ五輪委員会のスピロス・カパロス氏の手から、リオ五輪組織委員会のカルロス・アルトゥール・ヌズマン委員長の手に聖火が引き継がれた。
 聖火引継ぎ式の前日に当たる26日のリレーにはギリシャ国内に住むシリア難民のイブラヒム・フセインさん(27)も参加。アテネ校外の難民キャンプにトーチが到着すると、難民達がフセインさんや聖火を取り囲んで大歓声を上げた他、聖火の後を追いかけかる子供達の姿も見られた。
 フセインさんは、内線が続くシリアで爆発に巻き込まれ、右足を失ったが、2年前にギリシャに逃れてからは、義足で水泳の練習を続けているアマチュアの水泳選手だ。「自国代表として競技に参加する夢を断たれた選手達に夢の実現に向けて歩き出そうと伝えたい」と言うフセインさんは、約1500人のキャンプ住民だけではなく、全ての難民が故郷に戻れる日を待ち望んでいる。
 26日はアテネのアクロポリス神殿でのセレモニーもあり、各地各様の歓迎振りが窺われた。
 小さなランプに移された聖火は今後、スイスにある国際オリンピック委員会本部を経て、ブラジルに運ばれる。
 ブラジルでの聖火リレーは5月3日のブラジリアを皮切りに、陸路2万キロと空路1万マイルを経、8月4日にリオに到着。5日の開会式に備える。
 なお、リオ五輪開催中の聖火は通常と異なり、マラカナンでの開会式で聖火台に点された後、市内中央の海岸部に設ける聖火台に移される。
 採火式の様子のビデオは公式サイトの他、https://www.youtube.com/watch?v=Qk4EWul3vk0でも見る事が出来る。