ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | ミナス州知事が妻を局長に=起訴された時に備えた措置?

ミナス州知事が妻を局長に=起訴された時に備えた措置?

 ミナス州のフェルナンド・ピメンテル知事(労働者党・PT)が28日、妻のカロリーナ・オリヴェイラ・ピメンテル氏を同州の労働社会開発局長(Sedese)に任命したと29日付伯字各紙が報じた。
 これは事実上、連邦警察の汚職捜査、アクロニモ作戦の対象となっているカロリーナ氏の立場を有利にするものだ。
 カロリーナ氏はピメンテル氏が商工開発相を務めていた11~14年にその下で働いており、彼女が所有するオリ・コムニカソン社が12~14年に、ミナス州の公営会社に渡るはずだった社会経済開発銀行からの360万レを不正に受け取った疑いが持たれている。
 アクロニモ作戦では、知事自身も14年の知事選の際、資金洗浄などの罪で逮捕されたベネジト・ロドリゲス容疑者の企業への支払いなどで不正を疑われている。
 同作戦の捜査は大詰めを迎え、近日中に関係者が起訴される見込みで、29日には、カロリーナ氏のSedese局長任命は恣意的な人事権濫用と見る人々が就任延期を求める訴えを起こした。
 ミナス州の条例には、州局長に執務に専念する責任を求め、同州地裁に同職の犯罪を裁く権限を与える条文がある。アクロニモ作戦は連邦警察が扱っているため、既に逮捕された人物の供述の内容次第で、連邦高裁か最高裁の扱いとなるが、起訴が分断された場合、カロリーナ氏はミナス州地裁で裁判を受けることになり、上告のチャンスが増える。
 ミナス州政府は、カロリーナ氏のSedese局長就任は、現職のアンドレ・キンタン氏が州議復帰を申し出たためで、捜査前から計画されていたと文書で発表した。
 カロリーナ氏の弁護士ピエルパオロ・ボッチーニ氏は、この人事には顧客をアクロニモ作戦から守る意図はないと語っている。