リオ五輪開幕まで94日となった3日、首都ブラジリアで聖火リレーが開始されたと同日付伯字各サイトが報じた。
聖火を載せた特別機は午前7時25分にブラジリアの空港に到着。聖火の入ったランプはその後、車で大統領官邸(プラナウト)に運ばれた。
午前9時からのセレモニーで演台に立ったジウマ大統領(労働者党・PT)は、「ゴウピ(クーデター)」の言葉こそ使わなかったものの、現在進行中の大統領罷免手続きをやり玉に挙げた。
ジウマ大統領は「我が国は今、我が国の民主主義の歴史が始まって以来最大の政治危機を迎えている。しかし、ブラジルは必ずやこの時を乗り越え、立派な五輪を開く事ができる。これまでの準備で全世界からの選手団や、競技を観に訪れる観光客を迎える準備は万端だからだ」と語ると、第1走者で、リオ五輪女子バレーボールで大会3連覇を目指すファビアナ・クラウジノに聖火の灯ったトーチを手渡した。
第1走者の大役を果たしたファビアナは、「女性として、黒人としてこの瞬間は私にとって重要な意味を持つ。今だに根強く残っている男性優位主義、人種差別をブラジルが許容しない姿勢を表すものだ」と語った。
聖火はこの日、現役や元スポーツ選手の他、ブラジルの教育や多様性を重んじる精神を体現する人物によるリレーで、連邦直轄区内105キロを運ばれた。
聖火はブラジリアの後、ブラジル全州、計330の自治体を回り、五輪開会式の行われる8月5日にリオのマラカナン競技場に到着する。
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