【既報関連】サンパウロ州立の技術専門校(一部は普通科併設、Etec)を統括する「セントロ・パウラ・ソウザ(CPS)」や複数のEtecで占拠活動を続けている州立校生が3日夕方、サンパウロ州議会本会議場を占拠、給食問題の議会調査委員会(CPI)開設を求めたと4日付伯字紙が報じた。
サンパウロ州立校の給食問題は食事提供の有無やその内容だけではない。Etecでは軽食さえ提供されてない学校が23あり、4月28日のCPSの占拠開始後、州政府が今週中にはビスケットやシリアルバー、チョコレート飲料といった軽食を提供し始める事を約束した。
だが、州立校生達は食事提供の約束だけでは満足せず、市警と州検察局が1月に開始した「アウバ・ブランカ作戦(AB)」で摘発された州立校の給食を巡る不正や、州立校の再編を州政府が秘密裏に進めているとの疑惑の解明などを求め、州立校の占拠を進めている(4日朝現在7校)。
3日に州議会を占拠した州立校生(Etecと技術専門大学Fatecの双方)は最初、議会内で開催された委員会を傍聴していたが、州立校の給食問題を議会全体で調査するよう求めるために本会議場に入り込み、そこに居座った。
AB開始後も議会では何の調査もされていない事に不満を覚える生徒達は、本会議場に「州議会占拠中」「給食問題のCPI即刻設置!」と書いた横断幕を掲げ、CPI設置までは占拠を継続する意向を表明した。
今回の抗議行動の標的の一人は、ABで逮捕された報奨付供述者から、同件で賄賂を受け取った人物の一人と告発されたフェルナンド・カペス議長だ。ABは、架空会社を使って給食提供を請け負った家内制有機農業組合(Coaf)が、水増し請求で不正な利益を得て、契約締結を手伝った人物などに賄賂を払っていたとされる事件だ。
カペス議長は3日、州立校生達に、「自分もCPI設置を求める署名に参加した」「CPI設置には32人分の署名が必要だが、現在は25人分しか集まっていない」と説明。食料の持ち込みは禁じたが、水の供給やトイレの使用は認めた。
4日付G1サイトなどによると、カペス議長は4日の議会を休会とする一方、州立校生達の行為は「侵入」だとして、裁判所に立退きを要請する意向を明らかにした。