旅行会社アラツールJTBが先月17日、社会活動事業として「日本のシンドラー」と呼ばれる故杉原千畝氏らの偉業を紹介するイベントを、サンパウロ市イタイン・ビビのシャロン教会で開催した。
会場には予想を上回る約250人が来場。在聖総領事館代表者による開会の辞に始まり、JTBが非避難活動に関わった歴史的経緯について、鈴木徹取締役副社長がポ語で紹介した。
杉原氏は通称「命のビザ」と呼ばれる日本通過ビザを、迫害されたユダヤ人に大量発給したことで有名。「日本までの輸送には、大迫辰雄氏をはじめとする当時のJTB職員たちも協力した。後に『命のリレー』と呼ばれる活動でユダヤ人の救助を支えた」という。
感動的なスピーチに、来場者からは万雷の拍手が送られた。両国の代表者からのコメントやコーラスグループも出演し、イベントに花を添えた。
同社はこうした偉業を無形の遺産として共有し、ブラジル社会への周知に努めたいとしている。