ホーム | コラム | 大耳小耳 | 大耳小耳

大耳小耳

 4月に発生した熊本地震を受けて、天皇皇后両陛下が19日に被災地を訪問される見通しとなった。日本国中が被災地を心配しており、ブラジルでも熊本県人会に多数の支援金が送られている。また熊本県出身者に対して、「身内は大丈夫だったか」と気遣う向きは多い。そこで編集部では、特に被害の大きい益城地方を中心に、同県出身者の声を集めている。心当たりのある方は編集部(11・3340・6060、担当=久保)までご一報を。
     ◎
 『朝蔭』438号が4月に発行された。<葡萄出荷終り破れ帽壁に吊る>(山下志げこ)はブドウの里ピニャールらしい一句。<ブラジルを愛せし亡父はジャッカ好き><死ぬ前に川蟹の脳(ミソ)食べたしと>(松田寒山)という連作も食の対比が見事。<でこぼこの鍋持ち並び鰯買う>(吉崎てい子)も清く質素な生活感が溢れる。<両国旗高く掲げて運動会>(中塚洋街)からは子供たちの楽しそうな歓声が聞こえてくる。<鶏魂の碑に供養する秋日和>(和田貴美子)も養鶏が盛んだったリベイロン・ピーレスの往事を伺わせる。<透明にこくあるツクナレ刺身かな>(伊津野静)には思わずヨダレ。<終業し帰る乙女等野分去る>(谷内恭子)からは、バストスのBRATAC絹工場の若い女性社員が帰り道、秋の突風が吹き抜ける草原を通る情景が想像される。
     ◎
 東洋街のパステル店「YOKA」がリフォームし、雰囲気はほぼ変わらないが、清潔感のある内装になった。改装中は同ビルの1階で臨時営業。狭い階段を上るためやや入りづらい雰囲気だったが、路面店に戻ったことで再び活気づいている。そういえばラーメン和も7日まで改修していたばかり。外食産業も不況真っ只中ではあるが、意外にも日系の両店は景気が良い?