12日に大統領代行代行に昇格したミシェル・テーメル氏が同日、昇格後初の外部での仕事として選挙高裁の正副長官の就任式に出席すると同日付各紙サイトが報じた。
選挙高等裁判所の新長官は最高裁のジウマル・メンデス判事で、新副長官は同じく最高裁のルイス・フックス判事が務める。両判事が正副長官となる事は5月はじめの選挙で決まっており、任期は2018年の2月までとなっている。
テーメル氏は同日昼前に大統領代行への昇格を告げる通達を受け取ったばかりで、午後3時からは大統領府で暫定政権の閣僚の就任式を執り行うと同時に自らの就任挨拶も行った。
選挙高裁での正副長官就任式は夜7時からで、同氏にとっては初の外部での仕事となった。
選挙高裁は今後、地方選に向けた準備に追われるが、現在はジウマ大統領の14年大統領選での不正問題も扱っている。メンデス判事は、ジウマ大統領の選挙資金の会計報告について精査を求めた判事でもある。
12日付フォーリャ紙によれば、同判事は12日、先の大統領選で「ジウマ大統領が公正な財政報告を行っていれば、大統領選の結果は違っていただろう」との見解を明らかにしたという。
同判事の発言は、ジウマ大統領が「罷免請求に値するような罪は犯していない」と繰り返し発言している事を受けたものだ。同判事は「粉飾会計そのものは許される事かも知れないが、それにより、国の財政は正常だと思い込まされた国民が真実を知らぬままジウマ氏に投票した事が、現在のような状況を招いた」との見解を明らかにした。
14年選挙時は各種統計の発表が例年より遅れている事が指摘されていたが、経済成長率や基礎的財政収支などの実態は粉飾会計などで隠されており、多くの国民はブラジルがいかに深刻な状況に置かれているかを知りえなかったと見られている。
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