【既報関連】12日朝の上院本会議でジウマ大統領の罷免手続き開始が決まり、ジウマ氏への停職通達後の12日午前11時25分、ミシェル・テーメル副大統領に暫定大統領就任の通達が届けられたと同日付各紙サイトが報じた。テーメル氏は同日午後、暫定政権の閣僚の就任式と暫定大統領就任挨拶を行った。
長期化するリセッション(景気後退)と、それに伴う失業率上昇や購買力低下は、国家財政の再建と共に暫定政権が直面すべき課題の一つだ。このため、テーメル氏は経済政策担当のスタッフ確定を最優先し、財相に元中銀総裁のエンリケ・メイレーレス氏、企画相に社会福祉相経験者のロメロ・ジュカ上議(民主運動党・PMDB)、国家輸出振興庁の業務も兼ねた外相に企画相や保健相経験者のジョゼ・セーラ上議(民主社会党・PSDB)を据えた。暫定政権では、貿易活性化のためにメルコスル(南米南部共同市場)と切り離して欧州連合(EU)との交渉を行う意向とされ、貿易問題にも関わる商工開発相にブラジル共和党党首のマルコス・ペレイラ氏が選ばれた。
政局調整の要ともなる官房長官はエリゼウ・パジーリャ元大統領府民間航空局長官、大統領府総務室長官はジェデル・ヴィエイラ・リマ元国家統合相(共にPMDB)が務める。
汚職撲滅の意味でも重要な法務市民相はアレッシャンドレ・デ・モラエスサンパウロ州保安局長、ジカ熱などで業務山積の保健相はリカルド・バロス下議(進歩党・PP)、五輪直前で対応が急がれるスポーツ相にはPMDB下院リーダーだったレオナルド・ピシアニ下議が就任。PMDBからは観光相にエンリケ・アウヴェス元観光相、社会農業開発相にオスマル・テラ下議、投資と官民協力などを扱う特別局長官にモレイラ・フランコ元民間航空局長官も選ばれた。
国防相はラウル・ジュングマン下議(社会民衆党)、通信科学技術相はジウベルト・カサビ元都市相(社会運動党)、環境相はサルネイ・フィーリョ下議(緑の党)、農務相はブライロ・マギ上議(PP)、教育文化相はメンドンサ・フィーリョ下議(民主党)、運輸港湾民間航空相はマウリシオ・キンテラ下議(共和党)、労働雇用相はロナウド・ノゲイラ下議(ブラジル労働党)、都市相はブルーノ・アラウージョ下議(PSDB)が務める。社会党かPMDBが担当する鉱山動力相と国家統合相は午後1時現在未定だ。
総弁護庁(AGU)長官にはファビオ・メジナ氏、監査公開抑制庁(元国庫庁)長官にはファビアの・シウヴェイラ氏が就任した。
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