中銀の13日の発表によると、3月の経済活動指数(IBC―Br、以下IBC)は前月比0・36%低下し、15カ月連続の経済活動縮小が明らかになったと13日付各紙サイトが報じた。
IBCは工業と商業・サービス業、農牧業の3分野の活動レベルと税収を基に月毎に算出され、中銀が経済基本金利(Selic)を決定する際の資料となる。IBCと地理統計院(IBGE)算出の国内総生産(GDP)とは必ずとも一致しないが、月毎の経済活動の様子を観察する事で、今後のGDPの動きを予想する事も出来る。
3月のIBCが2月比で0・36%低下という数字は、エスタード紙が市場関係者24人に聞いて算出した、前月比で平均0・10%低下という予想を大幅に上回る。昨年同月との比較では6・31%縮小している。
第1四半期のIBCは15年第4四半期比で1・44%、昨年同期比では6・27%低下。エスタード紙の調査では昨年同期比で平均5・90%低下の予想だったから、この数字も予想をかなり上回っているが、22人が出した5・10~6・81%の範囲には止まった。直近12カ月間の累計は5・26%の低下となっている。
中銀は今年のGDP成長率を前年比3・5%減と予想しているが、中銀が行う市場調査「フォーカス」では3・86%減となっている。9日発表のフォーカスによると、今年のインフレは年7%と予想され、IBCやインフレ動向を基に決まるSelicは当面、高止まりとなりそうだ。
IBCが15カ月連続で低下した事は、景気回復の兆しが見えてきていない事も意味しており、エンリケ・メイレーレス財務社会保障相は同日、今政権が経済関係で最初にとるべき行動は公共支出の抑制と明言した。
この発言は、経済活動の低迷で税収も伸び悩む中、基礎的財政収支の赤字が膨らんでいる事を重視したものだ。ジョゼ・セーラ外相は組閣作業中に既に、今年度予算の収支目標変更は5月中に議会に諮る必要があると進言していたが、メイレーレス財相によると、ジウマ政権の経済スタッフが算出した基礎的財政収支の赤字額は966億レアルに上っている。
メイレーレス氏は「この数字自体が当初の予想を上回っているが、実際の数字はこれより大きいはずだ」として、実態の分析を急ぐと共に「現実的かつ効果的な政策」と打ち出す事を約束した。