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最高裁=バローゾ判事に盗聴器=4月の保安点検で見つかる

 連邦最高裁(STF)が17日、ルイス・ロベルト・バローゾ判事の執務室から盗聴器が発見された事件の調査を開始したと18日付伯字各紙が報じた。
 盗聴器は4月11日の定例保安点検の際に見つかったが、この件が明らかにされたのは17日になってからだった。
 バローゾ判事は17日、「法治主義的観点から見て、最高裁判事の執務室に盗聴器を仕掛けるというのは非常に重大な犯罪で、恥ずべき行為だ」と語った。
 STF広報によると、現時点では連邦警察などへの出動要請は出ていない。内部関係者によれば、この盗聴器がいつ仕掛けられたのかや、起動していた時期があったのかは、まだ判明していないという。
 盗聴器発見以降、STF内部の見回りや検査が強化された。STF保安部は、最高裁判事らの自宅も、STF内部と同様の検査を行う事が出来ると申し出ている。
 最高裁判事の保安や通信機密の保持は、ここ数カ月、政治的な影響が大きい決定を下さねばならない状況が続いていることもあり、大変デリケートな案件だった。
 バローゾ判事は昨年12月、ジウマ大統領罷免審議の訴訟手続きに関する審議の報告官となった他、〃メンサロン〃事件の有罪確定者への刑の執行手続き審議の報告官も務めている。また、ラヴァ・ジャット作戦に関する審議の報告官であるテオリ・ザヴァスキSTF判事は、ルーラ元大統領に有利な判断を行ったとして、抗議デモの標的になっている。
 バローゾ判事は盗聴器発見の知らせに驚いたことを認めたが、「個人的な動揺はない。私の執務室では密会も密談もない。問題があるとすれば私が担当する案件で下すべき決断の内容が第三者に事前に知られることだけで、この場所は完全に〃共和主義的な空間〃」とし、平静を強調した。