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メンサロン事件の裁判後、昼間の外出が認められた時のジルセウ被告(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil, 11/04/2014)
メンサロン事件の裁判後、昼間の外出が認められた時のジルセウ被告(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil, 11/04/2014)

ジルセウに23年の実刑=LJで最も重い刑を適用=嘘の供述で減刑取消の例も

 ペトロブラス(PB)を巡る大型汚職を摘発するラヴァ・ジャット作戦(LJ)中、第17弾に関する裁判が18日に結審し、ジョゼ・ジルセウ元官房長官に23年3カ月の実刑と、事務所や母親の住む家などの資産没収が言い渡されたと19日付伯字紙が報じた。
 15年8月3日に行われたLJ第17弾は、ジルセウ被告と兄弟のルイス・エドゥアルド被告、労働者党(PT)元中央会計のジョアン・ヴァカリ・ネット被告、PB元サービス部長のレナト・ドゥケ被告、同元課長のペドロ・バルスコ被告らが対象で、18日は11人に有罪判決が下った。
 ジルセウ被告は収賄、資金洗浄、犯罪組織形成の罪で、LJでは最高となる23年3カ月の刑を言い渡された。パラナ連邦地裁のセルジオ・モロ判事は「同被告がPB汚職のリーダー」との連邦検察庁の主張には同意しなかった。現在までにLJへの関与が指摘されている最大の大物はルーラ前大統領だが、同氏に対する裁判は当面は最高裁の扱いだから、全容解明にはまだ時間がかかりそうだ。
 今回の判決でモロ判事が重視したのは、ジルセウ被告や兄弟で経営するJDコンスルトリアは、最高裁がメンサロン事件を裁いていた間も、LJ絡みの賄賂を受け取っていた事実だ。同被告への賄賂は、13年11月13日まで払われていた事が確認されている。
 ジルセウ被告はルーラ政権で官房長官を務めるなど、PT内でも大きな影響力を持っていた。同氏が官房長官時代に指名したPB役員は報奨付供述に応じたパウロ・ロベルト・コスタ元供給部長やドゥッケ被告で、今裁判では、ガスや石油の精製所建設に絡んでエンジェヴィックス社(EV)が払った5800万レ中、1500万レの収賄(残りはPTに流れた)と1千万レの資金洗浄などが問われた。
 モロ判事は、ジルセウ被告が不正な金で購入したり改築させたりしたとされる事務所や小型機、家屋の没収も命じた。
 ジルセウ被告はメンサロン事件でも、中心人物の一人として7年11カ月の実刑判決を受けた。その後は減刑措置などもあり、再逮捕時は自宅軟禁状態にいた。
 18日に断罪された人物にはジェルソン・アウマダEV元副社長らもいたが、トーヨーセタル元役員で報奨付供述者のジュリオ・カマルゴ被告やオラヴォ・モウラ被告は免罪となった。他方、報奨付供述者のフェルナンド・モウラ被告は嘘の供述を行ったため、減刑の権利を失って16年の実刑を言い渡され、同日中に再逮捕された。