連邦警察が23日早朝、ブラジリア、レシフェ、リオで、ラヴァ・ジャット作戦第29弾(LJ29)を決行し、進歩党(PP)元会計のジョアン・クラウジオ・ジェヌー容疑者を逮捕したと同日付伯字サイトが報じた。今回の作戦では、家宅捜索および物件押収令状6件と、拘留期間を限定しない逮捕令状1件、拘留期間限定逮捕令状2件が出された。
LJ29のコードネームは〃敗者復活戦〃で、ペトロブラス(PB)関連の汚職計画中、PP絡みの犯罪組織形成と贈収賄、マネーロンダリング(資金洗浄)を摘発している。
同作戦最大の標的であるジョアン・クラウジオ・ジェヌー容疑者には拘留期間のつかない逮捕令状が出され、ブラジリアで逮捕された。同容疑者の自宅とアパートも家宅捜索の対象となった。
ジェヌー容疑者は10年に亡くなったジョゼ・ジャニーニ元パラナ州選出下議の秘書で、進歩党の会計だった。同容疑者は〃メンサロン事件〃で告発され、マネーロンダリングと収賄で12年に最高裁から有罪判決を受けたが控訴。マネーロンダリングに関しては、14年3月に逆転無罪を勝ち取った。収賄に関しては既に時効が成立した。
そのジェヌー容疑者が再び逮捕されたのは、PB供給部元部長らの報奨付供述により、供給部絡みの事業契約で最大5%の賄賂を受け取り、PPの議員に対して分配していた疑惑が発覚したからだ。LJの捜査チームは15年7月に、ジェヌー容疑者宅の家宅捜索も行っていた。同容疑者の身柄は23日中にクリチーバに移送された。
連警は23日の記者会見で、ジェヌー容疑者はPB関連の汚職で、05~13年に700万レを動かしており、その内の200万レは自分自身で着服していたとの見解を明らかにした。連警捜査官は、「調査によると、ジェヌー容疑者は、メンサロン事件の裁判中ならびに有罪判決後も、少なくとも13年まで毎月、継続的に賄賂を受け取っていた」という。
ジェヌー容疑者の共同経営者だったルーカス・アモリン・アウヴェス容疑者には期間限定の逮捕状が出され、ブラジリアで逮捕された。連警は同容疑者の自宅と事務所の家宅捜索も行った。アウベス容疑者もPBから横流しされた資金を賄賂として受け取っていた。
期間限定の場合の拘留期間は原則5日間だが、さらに5日間の延長や期限無しの拘留に変更される可能性がある。
ジェヌー容疑者の弁護人であるマウリシオ・マラニョン弁護士はグローボ局の取材に対し、当面はコメントを避けるとの意向を明らかにした。
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