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リオ五輪=セーリング会場汚染問題=ルート変更や日程順延も

 リオ五輪でセーリング競技の会場となるグアナバラ湾の水質は常に懸念事項だったが、本番まで70日となる26日付のフォーリャ紙は、大会中の大雨で湾の汚染や浮遊物が増した場合、五輪組織委員会は競技ルート変更や、日程順延という難しい判断を迫られる可能性があると報じた。
 五輪委員会環境保護部長のタニア・ブラガ氏は「選手の健康面が最優先だ。水質に問題が出た場合、順延もありえる」と語る。8月8~18日の開催予定期間中に水質が悪化した場合、競技日程や競技のコース変更案が準備されているという。
 水質汚染は選手達に伝染病を引き起こしかねないし、テスト大会では、ごミや鯨の死骸が浮かんだ事もあった、浮遊ゴミは、水質そのものより競技性やイメージを損なうという意味で、五輪委にとってダメージが大きい。昨年や一昨年の同湾でのセーリング競技でゴミが大量に見つかった映像は世界を駆け巡った。
 4月に浄水設備が設置され、外洋からの船が湾に出入りする地点であるマリーナ・ダ・グロリアの水質は改善されたが、州政府は、同湾に流れ込む排水の80%を浄化するとの公約は果たせないと発表している。
 一方、本番数週間前に大量のゴミが発見された時は、ゴミの漂着を防ぐ柵で競技水域を囲い、競技を進める準備も行われている。期間中はゴミ回収も強化される。
 五輪委広報部長のマリオ・アンドラーダ氏は「重要なのは誰に対してもいかなる隠し事もしないこと。我々は透明性の高い組織であり続ける」と語った。