第8回日本祭での追加請求を巡る会場設備会社・EXPOSTA社との民事訴訟問題について、裁判所が県連に対し追加請求の支払命令を下したと、ブラジル日本都道府県人会連合会(山田康夫会長)の5月度『代表者会議』で発表された。会議では30分余りに渡って激しい意見が交わされたが、最終的に支払うことで決着した。
事の発端は、第8回日本祭における会場設備に関して、県連が34万レアルを支払った後、同社が追加工事代として21万レアルの追加請求をし、訴訟を起したこと。県連との契約ではなく、当時のボランティア男性が署名していたことや、総額が55万レアルにもなり、同祭の予算の約半分にあたるため、県連では不当として支払い拒否をしていた。
第一審では「実際に日本祭りが行なわれた日付と、同社が工事を行なった日付が合わない」との事由により、証拠不十分としてサンパウロ中央裁判所民事裁判第三法廷は起訴を退けた。
これに対して同社は控訴。第二審では差し戻しと判断され、再度審議が行われた。裁判所は同社の主張する追加工事を認め、和解勧告として県連に対し、2万5千レアルの支払命令が下されていた。
これを不服とした県連側は異議を申し立て、審議が続行されていたが、5月19日、同地方裁判所より支払い命令が下された。正式な金額はまだ通達されていないが、当時の2万5千レアルをインフレ換算して約6万レアルになる見込みだ。
山田会長は、「上告するという法的手段は残されていたが、勝訴は困難であると予測される。本件に関して県連側に非はなく悔しい思いだが、これ以上裁判を続けることは日本祭りを運営する県連のイメージダウンにつながる」との判断に基づいて、支払命令に応じることになったという。11年におよんだ法廷闘争に、ようやく終止符が打たれた。
第8回日本祭りは、現在の会場(当時は「イミグランテス会場」と呼称)に移った最初の年で、不慣れだった部分があった。山田会長は「当時であれば誰にでも生じえたことだ」とし、「これを教訓として会計に対するガラス張りを心掛けていきたい」と語り、間近に迫る今年の日本祭りを成功させようとの強い意気込みを滲ませた。
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