マナウスに昨年オープンしたかき氷屋、「KAKiGORiA Shu 秀」が評判だ。ふわふわした氷の食感と40を超える味の豊富さが客に受けている。本格的な乾季を前に、日本人店主は、これからさらに気温が上がり、かき氷日和が増えることを願っている。
イチゴ、ブルーハワイ、青リンゴといった日本では馴染みの味に加え、アサイーやガラナ味もメニューに並ぶ。日本、ブラジル、ポルトガルで仕入れているシロップ全44種類のほか、最近では日本人客のリクエストからあずきのトッピングも始め、抹茶あずき味も楽しめる。
KAKiGORiAは、マナウスに移住し20年以上になる篠田秀一(しのだ・しゅういち)さん(47)が昨年9月に開いた。篠田さんはそれまで旅行会社や日系企業で働いていたが、「ブラジルでしかできない、何か新しいことを自分で始めたい」と脱サラした。
日本をアピールできて、マナウスにはないもの―。アイデアを煮詰め、1年中暑い気候を生かせるかき氷屋に行き着いた。
かき氷機を日本で購入し、マナウス市内の日系のイベントに屋台を出して反応を見ると、売れ行きは好調。「これなら行ける」と、路面店のオープンに踏み切った。
マナウス在住の日本人も訪れる一方、客の大半はブラジル人だ。ブラジルのかき氷「ハラハラ」と違い、氷のきめが細かく、口の中でふわりと溶ける新しい感覚が受けているという。
ショッピングセンターに近い立地や、口コミ、SNSでの広まりも人気に一役買い、週末には100人ほどの来客がある日も。雨季の現在は乾季に比べると客足が鈍いが、篠田さんは「今年もまた暑い乾季になってほしい」と期待を込める。
弁護士のダヴェルトン・プライアさん(32)は前日初めて訪れたが、新しい食感が忘れられず2日連続の来店という。「暑い気候にぴったり」と、ブルーハワイ味を頬張っていた。常連客がまた1人増えそうだ。《住所=Av. Jornalista Humberto Calderaro Filho, 624, Cond. São José do Rio Negro, Bloco 02, Loja 3-C, Adrianópolis、営業は年中無休午後2~11時。電話番号=(92)99114-4626》(菅野麻衣子マナウス通信員)
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