12日のサッカーのコパ・アメリカ100周年記念大会でのまさかのグループ・リーグ敗退で、ドゥンガ監督の去就がかなり微妙なものとなってきている。
今大会は、ネイマールにダグラス・コスタと、W杯南米予選での攻撃の柱2人が不在の中で行われたが、それでもエクアドルやペルーといった、南米勢の中では上位にはつけていないチームとの試合で無得点に終わったことは、ドゥンガ監督の采配ミスであるとする声が根強い。
13日付のフォーリャ紙のサイトでは、ドゥンガ監督のセレソンが機能していない理由をいくつか分析している。
まず、ひとつが、セレソンのメンバーが既に、グアルディオーラやシメオネ、モウリーニョといった、欧州の名だたる監督たちと仕事をしていて、セレソン以外の監督経験に乏しいドゥンガ氏のサッカーが魅力的に響いていないのでは、というものだ。
さらに、「サッカーに一貫性がない」という意見も出ている。14年W杯に敗れた直後は、W杯時の比較的若いメンバーに18年を託そうとしていたが、今ではそれがかなり新しいメンバーに切り替わっていることや、サイドバックが、右は超攻撃型のダニエル・アウヴェスで、左は堅守型のフィリペ・ルイスというちぐはぐさがあることも指摘している。
また、マルセロやチアゴ・シウヴァ、キーパーのジェフェルソンなど、自分の構想に合わないと判断すると、通常のリーグで活躍していても見向きもしなくなることにも触れている。
また、サッカー・ファンのあいだで就任の際から指摘されているのは、コーディネーター役のジウマール氏の存在だ。同氏は、選手のマネージメントの仕事などを受け持つ企業家としての顔を持つが、そういうことから「彼のクライアントが優先的に召集されるのではないか」という疑念が常について周っている。ジウマール氏に関する疑念や懸念は、14年7月の時点でほとんどの人が就任を予想していなかったドゥンガ氏が監督に就任したときから上がっている声だ。
セレソンが屈辱の敗退を喫したショックは大きく、TVグローボの中継番組では実況担当でおなじみで、セレソンの屈指の応援者としても知られるガルヴォン・ブエノ氏までもが、「歴史的な屈辱」としてセレソンを批判しているほどだ。
まだ、監督人事は、ブラジル・サッカー連盟のデル・ネロ会長の判断に委ねられているが、メディアは早くも後任として。現コリンチャンス監督のチッチ氏に期待を寄せている。
12年のクラブ世界一、15年の全国選手権制覇と、国内の指導者としては頭ひとつ抜けた成績を収めている同氏は、14年W杯終了時から最もセレソン監督に望まれている人物でもある。
チッチ氏はG1サイトの取材でセレソン監督について訊かれると「興味はある」としたものの、「ドゥンガ氏が辞めて、私自身のスタッフ・チームが組めるなら」と就任条件をあげている。(13日付フォーリャ紙サイトより)
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