バイア州サルバドール市で12日、緊急事態を想定した訓練が行われ、国内外25の機関が参加した。今回の訓練はサッカー会場の一つのフォンテ・ノヴァ・アレーナで行われ、観客席で爆発が起きた後の手順などを確認した。
バイア州消防隊の戦略センターのアントニオ・ジュリオ・ナシメント司令官によると、「最も心配されるのはテロだが、今回の訓練はテロに限定せず、あらゆるタイプの事態に対応できるようにするための要素を盛り込んだ」という。今回の訓練は世界でも2番目に大きな規模、ラ米では最大規模の訓練で、国際警察や海軍、陸軍、消防、警察の特殊部隊、救急隊(SAMU)といった専門家とボランティア約1500人が参加。過去最大規模の訓練はロンドン大会での2千人だった。
今回の訓練では、観客席で爆発が起き、観客が負傷。観客席の重軽傷者を芝生に移動させた後、必要な措置を施すといった作業の他、食中毒を起こした観客の救助、不審なカバンが見つかり、爆発物処理班が解体するなど、複数の状況を設定した訓練が行われた。
爆発物が発見された場合に最初に行動を起こすのは、特殊な服で身を包んだ海軍で、その後に核燃料の専門家らが核爆発の可能性を探る。爆発物処理班所有のロボットの出番はその後で、新たな爆発の可能性がなくなったら、消防や救急隊の作業に移るという。
バイア州では、種々の化学薬品による汚染に対しても対応できるシステムを用意しており、負傷や中毒患者は、病院に運ばれる前に予備的な診断と分類作業を受けた上で州立総合病院に運ばれる事になっている。
大勢の人が集まる所では、不審なカバン一つでスタジアム全体にパニックが広がる可能性があるから、各々の状況に速やかかつ適切に対応する事が大切だ。各部署の専門家達は、小さな出来事が大きな惨事に繋がらないように、会衆やスタッフを誘導するための準備ができていなくてはならない」し、準備の基準は国際的に認められたものである必要があるという。
警察特殊部隊所属の鑑識官によれば、現場の残留物回収、遺体の修復、写真撮影や注釈記載、被害者の救出、担当チームや救急車、鑑識班への搬送といった作業は国際警察の基準に従っているという。(12日付グローボエスポルテ、同日付フォトス・プブリカスなどより)
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