全国先住民財団(Funai)が予算を大幅に削減され、保護区の制定なども進んでいないと16日付フォーリャ紙が報じている。
Funaiは2016年、予算を前年比23%減となる6億5300万レアルに減らされた。減額は1億5千万レアルにおよび、それは2006年以来となる大幅な削減だった。予算減額は2011年から続いており、現在のFunaiは36%の職員しか動けない状況だという。
こうした状況により、全国で904ある先住民居住区のうち、約30%にあたる204もの土地で、国による保護区の制定を受けることができない状態が続いている。
財政難によってFunaiの活動が制限されていることは、2011年には227件に及んだ監査活動が、2014年には92件と60%も減ったことにも表れている。先住民の居住区は、ブラジル全体の13%にあたる1億1千万ヘクタールにも及んでいる。
さらに、居住区への潜入や居住区での木材伐採などの違法行為、それに伴う先住民への暴力問題も多くなってきている。
テメル暫定政権下の法務省は実態を調査中としているが、具合的な方策は何も示されていない。