ラヴァ・ジャットの被告である元トランスペトロ総裁、セルジオ・マシャド氏の報奨付供述の概要が15日に明らかとなった。最高裁が司法取引を承認した供述書には7政党25人の政治家の名前が挙がっており、テメル大統領代行(民主運動党・PMDB)や14年の大統領選候補だったアエシオ・ネーヴェス上議(民主社会党・PSDB)に関する不正疑惑についての言及も含まれていた。16日付伯字紙が報じている。
25人の政治家を政党別に見ると、最も多かったのはマシャド氏をトランスペトロ総裁に推薦したPMDBで、元党員を含む11人。マシャド氏が上院議員だった頃に在籍していたPSDBは3人で、現在は野党になっているジウマ大統領の労働者党(PT)も6人含まれている。
マシャド氏は、トランスペトロ総裁だった04~14年に、専用の賄賂ファンドを用意し、総額で約1億レアルの贈賄を行ったと供述した。「自分を通した金が不正なものであることを知らなかった政界関係者はいない」とまで語っている。
その一例が、テメル大統領代行が12年のサンパウロ市市長選の際、ガブリエル・シャリッタ氏(現・民主労働党・PDT)のキャンペーンで要求した150万レアルで、この金はケイロス・ガルヴォンを介して支払わせたと語っている。
実際の入金は9月28日に行われているが、テメル氏は「全くのデタラメ」と語り、シャリッタ氏も「頼んだ覚えはない」と否定している。
また。アエシオ氏に関しては、01年に同氏が下院議長選で当選したとき、50人の下議候補に選挙資金の援助を行っており、本人も現金で100万レアルを受け取ったはずだという。PSDBの上院リーダーだったマシャド氏は、フェルナンド・エンリケ・カルドーゾ政権を強固なものにするためにアエシオ氏を下院議長にする方法を画策、アエシオ氏や別の上院議員とも話した上で、下議候補への支援額を決めたと言うが、アエシオ氏は否定している。
同氏はまた、「PMDBにもメンサロンは存在した」と言う。対象は同氏を総裁に推薦したレナン・カリェイロス上院議長はじめ、ジョゼ・サルネイ元大統領、ロメロ・ジュカー前企画相、エジソン・ロボン元鉱山動力相らで、各氏の選挙基盤維持のため、毎月20~30万レアルを払った。選挙の際も党本部や州本部への献金の形で支援したと語っている。
マシャド氏は今年の2~3月にレナン、サルネイ、ジュカーの3氏との会話を録音し、彼らがラヴァ・ジャット妨害を望んでいたことを暴露し、ジュカー氏の大臣辞任をもたらした。連邦検察庁からの3氏への逮捕請求は最高裁が却下した。
ジウマ大統領はこの報を受け、「自分への罷免は、PMDBのラヴァ・ジャット捜査妨害のためだった」との持論を強固なものにしたという。
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