南麻州ポンタ・ポラン市と国境を接するパラグアイのアマンバイ県ペドロ・ファン・カバジェロ市で15日夜、麻薬密売人のジョルジ・ラファアト・トウマニ(56)が銃撃され、死亡したと17日付伯字紙が報じた。
同地域一帯の麻薬取引の元締めだったラファアトは、14年にブラジルで禁固47年の刑を受けたが、パラグアイに逃亡して生活していた。
パラグアイ警察は、ラファアト銃殺は同地に拠点建設を目論むサンパウロ市の犯罪組織、州都第一コマンド(PCC)の計画的犯行と見ているが、リオ市の犯罪組織、コマンド・ヴェルメーリョ関与の可能性も含めて捜査する。
ブラジルの連警や市警によれば、ペドロ・ファン・カバジェロはブラジルと国境を接するパラグアイの町で唯一、PCCの支配下にない市で、〃パドリーニョ〃と呼ばれる武装集団が、ブラジル麻薬組織の介入をはねつけてきた。
ラファアトはこれまでに2回殺害計画を免れてきた。今回は同氏の運転するジープの装甲板を軍用ライフルで打ち抜いた後、射撃手が取り囲み、銃弾16発を浴びせた。
別の車に乗っていたラファアトの護衛がすぐに反撃し、70人規模の銃撃戦が4時間に渡って繰り広げられた。
パラグアイ警察は16日夜までに、ラファアトの護衛に撃たれ、アスンシオンの病院に入院したブラジル人セルジオ・リマ・ドス・サントス(34)を
含む8人を逮捕した。