本日、ブラジルにおいて「日本移民の日」を迎えるに当たり、ブラジルで生活をされている日本人移住者、日系人の皆様に心からお祝いを申し上げます。
はじめに、先般発生した熊本地震の被災者の方々に対して、日系社会を中心にブラジル国内で支援活動が行われていると伺いました。これまでも日本が困難に直面した際は、常にブラジルの日系社会の皆様から温かい御支援を頂いています。皆様に対し、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
日本とブラジルは1895年11月に「日伯修好通商航海条約」を調印し外交関係を樹立しました。その外交関係が樹立されて120年の節目となった昨年は、経済、文化、芸術など様々な分野で、600以上の記念事業が両国で実施され、人的交流も活発に行われました。
なかでも、昨年10~11月の秋篠宮同妃両殿下のブラジル御訪問では、両殿下は連邦直轄区及び5州で日系社会をはじめブラジルの皆様から熱烈な歓迎を受けたと伺っています。両殿下の御訪問が、この節目の年を一層華やかに彩り、あらためて日伯の友好関係が確認されました。御訪問の成功に御尽力いただいた現地日系社会をはじめとするブラジルの皆様に対し感謝申し上げます。
日伯の友好関係の礎は、日本人移住者、日系人の皆様が不断の努力により築き上げられてきた、日本と日本人への信頼です。108年前の今日6月18日、笠戸丸がサントス港に到着して以来、数多の艱難辛苦を乗り越え、ブラジル社会で多くの成功と高い評価を収められてきた日本人移住者とその子孫の皆様に対し、改めて尊敬の念をここに表したいと思います。
日本政府は、一昨年8月に安倍総理がブラジルを訪問した際にブラジル政府と合意した日伯戦略的グローバル・パートナーシップを引き続き推進していきます。また、日系社会の皆様との更なる連携強化にも全力で取り組んでまいります。今後とも皆様の御協力をよろしくお願いいたします。
最後に、日本人移住者と日系人の皆様の御多幸と一層の御繁栄を心から祈念いたしまして、私の祝辞といたします。