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H1N1の死者886人に=流行初年の09年以来の多さ

 保健省が17日、今年のH1N1(A型インフルエンザ)による死者は886人となり、流行初年で2千人以上が死亡した09年以降では最多と発表したと同日付伯字紙サイトが報じた。
 今年のH1N1流行は予想より早く、予防接種を前倒しする州も多かった。感染症専門のカイオ・ロゼンタル医師は、「流行が予期せぬ時期に始まり、予防接種が間に合わなかったため、抗体がない人が犠牲となった」が、予防接種開始で感染者数や死者の数が目に見えて減ったという。
 例年の流行のピークは7月だが、4月に流行が始まったのは、外国旅行者が増え、北半球で感染した人が持ち込んだウイルスが無防備な人の間に広がった事と気候の変化が原因と見られている。
 H1N1による重度の気管支系疾患(サーズ)患者も、4581人と多い。15年のH1N1によるサーズは141人、14年は465人、13年は3733人だった。
 H1N1による死者は豚インフルと恐れられた09年の2060人が最多で、免疫を持たない人が増え始めた13年も768人が死亡した。
 H1N1による死者最多はサンパウロ州の402人で、南大河州105人、パラナ州72人、ゴイアス州46人、リオ州42人、南麻州33人と続く。それ以外の州の死者は30人未満だ。