ミシェル・テメル大統領代行が22日、ツイッターで「市場価格を抑えるため、フェイジョンの輸入自由化を決めた」と発表したと22日付G1サイトが報じた。
地理統計院(IBGE)によれば、フェイジョン価格は1~5月に33・49%、ここ12カ月間の累計では41・62%上昇している。
フェイジョン価格の上昇はこのところの天候不順(雨、干ばつ、寒さなど)で収量が減った事が原因で、その影響は低所得世帯ほど強い。景気後退と失業、インフレで、フェイジョンと米という最も一般的なメニューさえ維持できなくなった家庭は増えている。
フェイジョンの輸入先はアルゼンチンやパラグアイ、ボリビアといったメルコスル諸国が最優先されるが、同一経済圏からの輸入だけでは不充分で、メキシコや中国からの輸入も視野に入れざるを得ない状況だ。
ブライロ・マギ農務相によれば、テメル大統領代行は、中国やメキシコから輸入するフェイジョンについては、財務省や企画省とも協議の上、90日間を目処に、メルコスル諸国からの輸入同様の免税措置を導入する意向だという。
一部識者は、これらの国が輸出する豆はフェイジョン・プレットで、1~2月のカリオカの収穫期までは高値が続く可能性があるとしている。
一方、マギ農務相は、トウモロコシも収量が減り、同様の措置を採る可能性があるとの見解を表明。トウモロコシの生産者価格は、25~30レアルから60レアルに高騰しているが、農作物は一般的に在庫が少ないため、輸入増で価格上昇を防ぐ必要があるという。
21日付フォーリャ紙によれば、ブラジル産の砂糖も、雨や在庫不足のせいで、50キロの袋一つが86・05レアルという記録的な高値(昨年同期より80%高)となっているという。
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