文協で「移民の日」に行われた開拓先亡者法要では、今年はお供え物が餅からコーヒー豆に変わった。これは、仏教連合会内の準備会議で、コレイア教伯会長が発案したとのこと。
コレイアさんにその理由を尋ねると、「初期移民はコーヒー農園で働くための渡伯でした。開拓者先亡者慰霊法要ということで、その想いを偲ぶには、もちろんお米、お餅も良いですが、ブラジルの日常でよく頂くのは、やはりコーヒー。仏壇に朝の一杯目のコーヒーをお供えする家庭の方が多い。たまにはやり方を変えるのも良いですよね。好評でした」と笑いながら答えた。
文化は育った土地や時代による規則や扱い方がある。先亡者を供養する想いを大事にし、現地の人の感情にしっくりいくやり方に変える。この〃変える〃けど変えすぎない発想が絶妙だと感心した。なお、仏壇に供えられた約60キロは、法要後、福祉団体に寄付された。(雪)