ホーム | 日系社会ニュース | 白寿表彰=「魚に水、人間には喜び」=家族に囲まれ99歳の長寿祝う=該当者44人、半数が出席
受賞者代表挨拶中の三宅さん
受賞者代表挨拶中の三宅さん

白寿表彰=「魚に水、人間には喜び」=家族に囲まれ99歳の長寿祝う=該当者44人、半数が出席

 ブラジル日本文化福祉協会(呉屋春美会長)が25日午前、文協ビル大講堂で白寿者表彰式を行った。今年99歳を迎える該当者は44人で、当日は本人20人が出席した。壇上で順に表彰状、記念品、金一封が手渡された後、貴賓室に移動し茶菓子が振舞われた。

 あいさつに立った呉屋会長は「私たちがあるのは、血の滲むような努力をしてきた皆さんのおかげ。今年は例年より冷えますが、お体を大事にしてください」と敬意を表した。来賓の中前隆博在聖総領事も長寿を称えた。
 三宅信夫さん(98、大分)は受賞者を代表して「魚には水が、人間には喜びが必要。今日私たちは喜びの白寿を迎えた。だが99歳で終わりじゃない。まだまだ元気に過ごしましょう」と喜びを語った。
 表彰者らは式典を終え、貴賓室に移動。三宅さんは本紙の取材に「今日は子、孫三代で出席した。病気になっても、すぐに病院に連れて行ってくれる。素敵な家族に支えられて幸せ」と語った。
 高校卒業後に渡伯した高橋ヤチヨさん(99、島根)はまだまだ衰え知らず。「家族と仏様のおかげです。まだ新聞も眼鏡なしで読めるし、アクセサリー作りもします。仕事があると体が痛いのも忘れちゃう」と弾けるような笑顔を浮かべた。
 五十嵐徳三さん(98、群馬)に健康の秘訣を聞くと、「腹八分目、医者要らず!」と豪快に言い放った。「医者にかかったことはあまりありません。健康で長生きが一番幸せ。今日の式典でこうして皆さんに会い、家族と一緒に出席できて嬉しい」と語り、親族と微笑みを交わした。該当者は次の通り(五十音順、敬称略)。
 【本人出席】=五十嵐徳三(群馬)、藺牟田栄蔵(鹿児島)、岩崎慶蔵(同)、岩本キミ(長崎)、浦田幸子(北海道)、大木寿保(同)、高野正五(同)、奥山育子(和歌山)、斉藤蔵之助(福島)、下川美子(三重)、高木治子(静岡)、高橋ヤチヨ(島根)、田中竹子(福岡)、栃澤千秋(岩手)、中鶴フヂ(宮崎)、根本次男(茨城)、本田タカ(佐賀)、右田守幸(熊本)、三宅信夫(大分)、村垣良行(香川)
 【代理または当日欠席】=井垣節(東京)、池上テルオ(熊本)、石川よし子(秋田)、氏川奈良橋光子(静岡)、加藤深雪(故人・同)、島袋千代(沖縄)、島袋山城タマ子(同)、清水直栄(大阪)、菅山まつい(宮城)、玉橋シゲヨ(山形)、仲尾和子(故人・沖縄)、名嘉真布永(故人・同)、西森ミツ子(愛媛)、根岸イク(故人・青森)、橋本清隆(福島)、原口磐子(長野)、林チエコ(山口)、平田オソノ(福岡)、平間辰夫(故人・宮城)、松井太郎(兵庫)、松村ヒデ(新潟)、道田太舞(福島)、山内ツル(沖縄)、山川キク(長崎)