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慶祝団と新潟県人会
慶祝団と新潟県人会

新潟県人会=賑やかに創立60周年式典=泉田県知事ら慶祝団20人=300人が交流継続誓う

 ブラジル新潟県人会(南雲良治会長、会員約180家族)は「創立60周年記念式典」を3日午前、サンパウロ市の宮城県人会館で開いた。母県からは泉田裕彦新潟県知事、早川吉秀県議会議長ら慶祝団20人が駆けつけ、会員や県人会代表者など300人を超える参加者が晴れの日を盛大に祝った。

式典会場の様子

式典会場の様子


 先没者への黙祷後、南雲会長は式辞で「笠戸丸に新潟県の3家族が渡伯し、想像しがたい苦難と苦しみを乗り越えつつ、教育への熱意を忘れず今でも日系人に残る大きな財産を残しました。これからも三世、四世など若者との交流を大切にしていきたい」と語った。
 泉田県知事は新潟県人会館の改築を終えたことに祝辞を述べ、「これからブラジル、日本の新潟県人にも会館に足を運んでもらい交流を盛んにしてほしい。また、9年前の新潟県中越沖地震の際にはブラジル、また世界中からご支援を頂きました。今は恩返しをするとき。これからもブラジル新潟県人会と協力しあっていきます」と抱負を語った。
 その後、80歳を迎える樋口香さん、江口功さん、南雲会長に泉田県知事から金杯と表彰状が贈られた。80歳以上の高齢者表彰では駒形秀雄さんが32人を代表し表彰状を受け取った。
 また南雲会長から文協、援協、県連の三団体へと寄付金が渡され、続けて来賓と記念品が相互に贈られた。
 県費留学生、研修生を代表し斉藤由美さん(27、三世)が日本語で謝辞を述べ、会場から大きな拍手が送られた。
 来場者全員で新潟県民歌を合唱し閉会。昼食会では民謡や剣舞の披露があった。
 来場した江口功さん(80)は59年に渡伯し、果樹園に務めた後、独立し、趣味の観葉植物の販売を始めた。「受付で今日、高齢者表彰をもらえることを知りました。本当に嬉しいです。これからも健康でいたい」と笑った。
 親戚訪問をかねて慶祝団に参加した鍋谷愛子さん(62)は、「盛大な会で驚きました。日本の人にも、このようなイベントをもっと知って欲しい。ブラジルに繋がりがないと知る機会がないのが寂しい。この式典のように日伯間が繋がるものを、小さいことでいいから継続していかなければ」と意気込んだ。