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サンパウロ市西部=夕陽広場、住民の苦情殺到=自由から管理、変化の過渡期

 サンパウロ市西部ピニェイロス区のポル・ド・ソル広場(夕日広場)は、名前の通り、夕暮れ時の美しさで知られ、若者たちが集るスポットともなっているが、利用マナーが悪くて近隣住民の苦情が殺到していると9日付フォーリャ紙が報じた。
 住民は「酒類の違法販売人や違法薬物使用者が集り、ゴミの量も酷い」と申し立てており、フェルナンド・ハダジサンパウロ市長(労働者党・PT)も対策を検討中だ。
 同地区自治会のマリア・エレーナ・ブエノ会長(73)は、「うるさいし、汚い。薬物使用者や他人の家の前で用を足す人は後を絶たず、酔い潰れた人や嘔吐も日常茶飯事」と語る。
 1年前、住民からの要請で、同広場を行政管理の「公園」とする法令が出されたが、それに伴う管理設備は全く整っていない。市役所は、フェンスで囲い、管理事務所やトイレ設置を検討している。「建物は最低限の大きさとし、管理人室やトイレもコンテナを使う」との案は、広場の景観を損ねないための配慮だ。
 同広場近隣住民連絡会会長のジョゼ・リカルド・レゼンデ氏(53)は「ここはとても美しい公共の場所だ。我々が望むのはまともな管理と設備」で、夜間の喧騒を避けるため「利用時間は午前6時~午後10時として欲しい」という。
 サンパウロ市は管理・衛生設備の設置時期は明らかにしていない。運営検討の責任者は数カ月以内に選出される見込みだ。
 サンパウロ市は同広場の清掃は定期的に行われており、市警備隊(GCM)や軍警も巡回パトロールを行っているとしている。