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ブラジル不況=中古車市場が軒並み盛況=在庫確保に苦慮する販売店

 不況で新車販売が落ち込み、比較的新しい中古車(セミノヴォ)の売れ行きが好調だ。3年以下の中古車販売は上半期、新車販売の下落幅25・4%とほぼ同じ、23・6%増えたと18日付エスタード紙が報じた。
 これにより、3~5万レアルの中古車が市場から姿を消した。中古車販売業者によると、人気車種は新車市場と同じ、シボレー・オニックス、ホンダ・フィットなどだ。
 サンパウロ市南部にあるホンダの中古車専門店店長のヴィタス・シパス氏によると、同店は常時150台程の在庫を抱えていたが、現在は50台位で、フィットの在庫はゼロ。「中古のフィットは入荷当日に売れてしまい、展示する暇さえないこともままある」と語る。中古のフィットを買った保険販売員のロジェリオ・ボルジェス・レイチさんは3、4年毎に新車に買い換えていたが、今回は中古車にしたら、1万レの節約になったという。
 ユーザーに車の買い替えを促し、中古車の在庫を入手すべく、中古車業者は中古車に買取り評価額の満額を払っている。また、新車に買い替える人には、購入時に2千レの割引も行っている。
 中古車売買50年以上というジャンネッチ・アウトモヴェイス社のロベルト・ジャンネッチ社長は「最近は買い替えペースも遅くなった」と言う。同社も、13~15年製造の中古車の在庫確保に苦労している。
 4年以上使用した車はローンが組み難く、保険料も上がるため、販売が難しい。4~12年使った車の販売は12%、それ以上使った車の販売は17・2%落ちている。