5月の半ばから始まったサッカーブラジル全国選手権も既に2カ月を経過し、15節まで消化。全38節の折り返しとなる19節までは残り4節となった。
ここまでの時点で首位を行くパルメイラスは、10勝2分3敗の勝ち点32。1試合の平均得点は2点以上の31得点、平均失点も1点以内の14失点は立派な数字だ。
連日欧州ビッグクラブへの移籍話が取りざたされている、五輪代表FWのガブリエル・ジェズース(19)が、得点ランクトップの10得点でチームを牽引する。
3ポイント差の勝ち点29で首位のパルメイラスを追うのは、昨年王者のコリンチャンス。第7節終了時に名将チッチをブラジル代表監督に取られ、成績の落ち込みも心配されたが、後任のクリストヴァン・ボルジェス監督も、チーム引継ぎ以降5勝1分2敗とまずまずの成績で、パルメイラスに差を広げさせない。
3位のグレミオも勝ち点27、4位のサントスも勝ち点26で、〃2強のマッチレース〃と呼ぶにはいささか早いが、両チームの安定感は他チームを上回っているのも事実だ。
さてここで、サッカーの枠を超越したリオ五輪が8月に行われる事が、ブラジルの国内サッカー情勢にも大きく関わってくる。
男子サッカーの開幕は大会開幕に1日先駆けた8月4日だ。23歳以下の選手を中心としたブラジル五輪代表は、18日からリオで合宿に入った。
五輪開催期間中も全国選手権は中断されず、代表チームに選手を供出したチームには何の埋め合わせ措置もない。
オーバーエイジ枠にネイマールも招集し、金メダルを至上命題とした必勝体制で臨むブラジルが決勝まで残れば、18日の五輪代表集合から、8月20日までの拘束となり、最大6試合の欠場となる。
五輪の影響を一番受けるのは、3人も代表に取られる4位のサントスだが、1位のパルメイラスもエースのFWガブリエル・ジェズースの他に、守護神のプラッスがオーバーエイジ枠で取られ、苦しい戦いとなる。
2位のコリンチャンスは若干選手の平均年齢が高いこともあり、23歳以下の選手が中心の五輪代表に取られる選手は一人もいない。
五輪期間中、パルメイラスがいかにこの勢いを落とさずいけるか、また、それを追うチームがいかに差を縮められるかが、リーグ戦中盤のカギとなる。 (規)
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