南米浄土真宗本願寺派(通称西本願寺)の久保光雲開教使による講演会が、23日午後2時からサンパウロ市の広島文化センター(Rua Tamandare, 800)で行なわれる。テーマは『極楽への旅路』。同センター主催、日語のみ。入場無料。
画家でもある久保開教使は、先月に落慶した新モジ・ダス・クルーゼス本願寺のふすまと内陣に、約10カ月をかけて極楽浄土の絵を制作した。その作業を見た同センターの平崎靖行会長が企画を提案した。
講演ではふすま絵をスクリーンに映しながら、そこに描かれた蓮の花、孔雀や鸚鵡、2つの頭を持つ共命鳥などの由来を通し、極楽浄土に至る道を解説する。
広島出身の同開教使は、京都市立芸術大学を卒業後、日本と米国にて絵画展と法話会を開催。龍谷大学大学院で真宗学を修め、昨年当地へ赴任した。著書に『光雲な毎日』(コスモスライブラリー刊)。
ブラジルでの初の講演に、「高齢化が進む日系社会だが、『いつ死んでも大丈夫』という安心を得ておくのは大切なこと。仏様からのプレゼントを、あなたも頂いてみませんか」と、人生の〃終活〃に向け参加を呼びかけている。
問い合わせは同県人会(11・3207・5476)まで。
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23日に講演会を開く西本願寺の久保光雲師は広島出身。第二次大戦で原爆が投下された事実に、大きな影響を受けたという。親族に被爆者がおり、母校の広島女学院でもよく「広島に生まれた責任は重い」と言われた。広島人として果たせる責任を問い続け、仏教に答えを見出した久保師。彼女のホームページ(http://koun18.com)では、サンパウロ市の西本願寺で土曜日午前7時から行なっている法話の動画を公開。浄土真宗の教えを分かりやすく解説している。興味のある方、一度のぞいてみては。
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