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今年3月のバイアーノス復活コンサートより(Elói Corrêa/GOVBA)
今年3月のバイアーノス復活コンサートより(Elói Corrêa/GOVBA)

ノーヴォス・バイアーノスが再結成=伝説のバンド、8月からツアー

 70年代を代表するブラジル有数のバンド、ノーヴォス・バイアーノスが17年ぶりに再結成し、8月から全国ツアーを行う。
 ノーヴォス・バイアーノスは、70年代のブラジルのMPBの誇りの一つだ。知名度こそ、カエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジル、シコ・ブアルキ、ミルトン・ナシメント、ガル・コスタ、マリア・ベターニアら、そうそうたる大物たちに及びはしないが、その影響力は大きく、1972年に発表したアルバム「アカボウ・ショラーレ(泣くのはやめた)」は、ローリング・ストーン・ブラジル誌が選んだ「ブラジル・アルバム100選」で1位となっている。70年代のロックと、ブラジル伝統音楽のワイルドなビートを融合させたエネルギッシュな楽曲は今日も愛されている。
 男性シンガー兼ベーシストでリーダーのモラエス・モレイラ、女性シンガーのベイビー・ド・ブラジル、彼女の元夫でもある名ギタリスト、ペペウ・ゴメスはいずれもソロでも成功しているが、そこにパウリーニョ・ボカ・デ・カントール(パーカッション兼ヴォーカル)、ルイス・ガルヴォン(ドラム)が加わり、おなじみの5人での再結成となる。
 彼らは1978年に一度解散した後、たびたび公演のための再結成を行い、97年には、その当時で19年ぶりのアルバムを発表をしたりもしているが、99年以来となる再集結のモチベーションは高い。
 再結成のきっかけのひとつは、昨年9月に行われたロック・イン・リオで、ベイビーとペペウの元夫婦が一緒にショーを行ったことだ。2人の息子で現在はギタリストのペドロ・ベイビーを交えて行ったショーでは、バイアーノス時代の楽曲も演奏され、出演時間が早かったにも関わらず、この日の大きな話題となった。「あのとき感じたバイブレーションが今回のツアーにつながった」とペペウは認めている。
 それに続き、今度は彼らの拠点地だったバイーア州サルバドールの名門劇場、コンシャ・アスーチカが、同劇場の再開記念コンサートで演奏するよう、バイアーノスにオファーをかけたのだ。
 「あの誘いにはびっくりしたわよ」とベイビーは語るが、今年3月15日に行われたそのショーは「みんなが幸福感に包まれた」とのガルヴォンの言葉のごとく、大成功を収めた。その直後にモラエスが他のメンバーに再結成を呼びかけ、今回の再始動が決定した。
 「すごいエネルギーだよ。あのサウンドなしには僕らは生きていけない。過去の栄光だけにさせておくわけにはいかないんだ」とパウリーニョは言い、「かつては10年間も毎日のように一緒に演奏した仲だもの。体に染み付いちゃってるの。家族も同然よ」とベイビーも語っている。
 注目のツアーは、サンパウロが8月12日と13日にシティバンク・ホール、9月2、3日はリオ、同10日はベロ・オリゾンテでも行われる。(20日付エスタード紙より)