労務省の前就労・失業者台帳によると、今年上半期の雇用は53万1765人分の減り、02年の統計開始以来、最悪の結果となったと28日付エスタード紙が報じた。
正規雇用者の減少は6月だけで9万1032人分に上り、最も悲観的な見方をしていた関係者さえ驚く結果となった。
不況が長引き、歳末商戦などで採用された短期雇用者らが職を失う時期とはいえ、これらの数字からは、労働市場はまだ回復基調に乗れずにいる事がうかがわれる。
ジェツリオ・ヴァルガス財団のエコノミスト、ブルーノ・オトニ氏も、雇用は景気の動向が最後に表れる指標と説明した上で、「景気の底を打ったと言うにはまだ早い」との見解を示した。
同氏は、今年末の雇用喪失は100万人規模になると見ている。昨年の雇用喪失数は、正規雇用だけで150万人に達しており、今年は更に拍車がかかった。6月末現在の数字では、直近12カ月の累計での雇用喪失数は176万5千人に達しているという。
グラドゥアル・インヴェルトメントス主任エコノミストのアンドレ・ペルフェイト氏も「経済活動の回復は非常に緩やかで、人員整理などの影響が経済の回復を更に遅くしている」という。
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