5日夜、リオのマラカナン・スタジアムでリオ五輪の開会式が行われ、約2週間に及ぶ五輪が幕を開ける。5日付伯字紙サイトが報じている。
開会式当日は朝から厳戒態勢が敷かれた。国外からは実に45カ国の国賓が訪れた。彼らはリオにある旧大統領官邸に宿泊しているが、この日はこれらの国賓をマラカナン・スタジアムに安全に届けることに重点が置かれた。
代表的な国賓には米国のジョン・ケリー国務長官やフランスのフランソワ・オランド大統領などが含まれている。
今大会では、とりわけテロが心配されている。大会直前の1カ月間だけで、ニース(フランス)、イスタンブール(トルコ)、フランクフルト(ドイツ)とテロが相次いでいるためだ。ブラジルではテロ防止法が施行され、大会前にテロの危険性のある人物の逮捕や国外追放を行ってはいるが、制御指令統括センター(CICC)によると、それでもテロの危険性は4段階評価で3番目にあたる「黄色」(赤、オレンジに次ぐ)だという。
CICCのコントロール室では2日以降、3700台のカメラを使って市内の状況を管理しており、開会式以降、閉会式まではこの数を62%増やして監視を強化する。パラリンピックでも同様の監視体制がとられる。
また、今大会のブラジル選手団は、開催国ということもあり、当国史上最高の465人が参加する。ブラジル選手団のうち、今大会が初参加となる選手は316人を数える。
ゴールドマンサックス社によるメダル獲得予想では、ブラジルは金メダル五つを含む22個のメダルを獲得するだろうとのことだ。前回ロンドン大会では金メダル三つ、メダル獲得ランキングで22位に終わっていた。
開会式のショーの演出を手がけるのは、2002~3年に世界的に大ヒットしたブラジル映画「シティ・オブ・ゴッド」を監督したフェルナンド・メイレレス氏をはじめとしたチームで、ブラジルの歴史や文化などを伝える場面では、アマゾニア州パリンチンスの舞踊隊「ボイ・ブンバ」のダンサー72人などが参加。8万人の大観衆が集う開会式を華やかに彩る。
音楽のショーを担当するのは、ブラジルを代表する世界的歌手のカエターノ・ヴェローゾとジルベルト・ジルのベテラン・コンビに、最近のブラジルの若者に大人気のセクシーな女性歌手アニッタだ。「ブラジル音楽といえばサンバやボサノバ」のイメージが強いため、年齢層の高い観客の間ではアニッタに関する評価は分かれていた。なお、ブラジル国歌斉唱は、リオのサンバ界の重鎮としておなじみのパウリーニョ・ダ・ヴィオラがつとめる。
今大会の競技は3日からはじまっているが、この開幕式を皮切りに競技が本格化、リオ市ならびにサッカー開催5都市では21日まで熱戦が繰り広げられることとなる。
タグ:ジルベルト・ジル サッカー リオ五輪 写真ニュース リオ 伯 アマゾニア サンバ ボサノバ カエターノ