10日、連邦最高裁次期長官にカルメン・ルシア判事が就任することが正式に決定した。11日付伯字紙が報じている。
最高裁長官は2年の持ち回り制で、これまで一度も長官になっていない判事の内、最高裁での在籍期間が最も長い人が就任することが伝統となっている。
今回は、2006年6月から最高裁判事となっていたカルメン氏がその番にあたり、満場一致で次期長官に選ばれた。任期は2年で、現長官のリカルド・レヴァンドウスキー氏の任期終了後の9月13日に就任する。
カルメン氏は同時に、全国司法委員会(CNJ)の委員長も兼務する。副長官にはディアス・トフォリ判事が選ばれた。
ブラジルの最高裁で女性が長官となるのは、06~08年のエレン・グラシエ氏以来、史上2人目となる。
次期長官を選出する本審理の最中、メディアがカルメン氏に注目した一件があった。それはレヴァンドウスキー長官が同氏に「長官になったあかつきには〃プレジデンテ〃と〃プレジデンタ〃のどちらで呼ばれたいか」と尋ねたときだ。
それに対しカルメン氏は、「私はポルトガル語を学び、愛しているから、正しく〃プレジデンテ〃と呼ばれたい」と答えた。
この発言は、現在、罷免問題に揺れているジウマ大統領にちなんだことでもあった。それは、ジウマ氏が2011年の就任時から「プレジデンタ」という言葉を好み、自称する際に使い続けてきた言葉だからだ。9日に行われた上院でのジウマ大統領の弾劾裁判実施を問う本会議でも、ヴァネッサ・グラジオーニ上議(ブラジル共産党・PCdoB)が、ジウマ氏を〃プレジデンタ〃と呼んでいた。
ポルトガル語の文法上は〃プレジデンタ〃も正しいが、ア・プレジデンテ(男性の場合は冠詞がオ)”が正式とする説が根強い。