【リオデジャネイロ共同】リオデジャネイロ五輪で日系ブラジル人選手2人が14~15日、相次いで銅メダルを手にした。ブラジルが獲得したメダルは16日までに計10個。日系人選手の活躍は自国開催で意気込むブラジル代表チームに勢いを与えており、日系社会からは「誇りだ」と喜びの声が上がっている。
体操の男子種目別床運動では14日、日系3世アルトゥール・オヤカワ・マリアーノ選手(22)が銅メダル。日本名は「ノリ」。10歳で体操を始め、内村航平選手が「自分にとってのヒーロー」。14日はその憧れの存在を上回る成績でメダルを手にした。東京五輪出場にも意欲を見せる。
「このメダルのために頑張った」。15日、水泳のオープンウオーター女子10キロで銅メダルのポリアナ・オキモト選手(33)はテレビカメラを前に涙を隠そうとしなかった。日系4世。2歳で水泳を始め、遠泳に転向してから頭角を現した。
ブラジルの日系人は160万人とも190万人とも言われる。2人とも、その大部分が住むサンパウロ州の出身だ。
ブラジル日本都道府県人会連合会の山田康夫会長(65)は「とにかくうれしい。活躍はブラジル日系社会の誇り。これで一層、日系社会も盛り上がる」と喜ぶ。
リオデジャネイロ州日伯文化体育連盟の鹿田明義理事長(80)は、これまでにも日系人がメダルを取ったことはあるとしつつも「地元での五輪でメダルを取るのは特別。ブラジルの一員としてブラジルに貢献しているのは素晴らしい」とたたえた。