ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | リオ五輪10日目=金・銀・銅の揃い踏み=棒高跳びで金と新記録=体操個人と女子遠泳も入賞
五輪新記録で優勝した棒高跳びのチアーゴ・ブラス(Getty Images/Paul Gilham)
五輪新記録で優勝した棒高跳びのチアーゴ・ブラス(Getty Images/Paul Gilham)

リオ五輪10日目=金・銀・銅の揃い踏み=棒高跳びで金と新記録=体操個人と女子遠泳も入賞

 リオ五輪の公式な競技開始から10日目の15日、ブラジルは陸上男子で1984年のロサンジェルス大会以来、陸上全体でも2008年の北京大会以来の金メダリスト誕生など、金、銀、銅の揃い踏みで歓喜に沸いたと16日付伯字紙が報じた。
 今大会で陸上初のメダルを獲得、陸上男子ではブラジル5人目の金メダリストとなったのは、棒高跳びのチアーゴ・ブラス・ダ・シウヴァだ。
 サンパウロ州マリリア出身で22歳のチアーゴは、2010年ユース五輪で銀、12年の20歳以下の世界陸上競技選手権大会で金。14年はケガで泣いたが、今年2月のベルリンでの屋内競技会では五輪金メダリストで世界記録保持者のルノー・ラビレニ(仏)を抑えて優勝し、今大会に臨んだ。
 だが、最大のライバルのラビレニが5メートル75からスタート、85と93、98を1回で跳んだのに対し、チアーゴは5メートル65からスタート。65と85は1回で跳んだが、75は1度失敗。93も2度目でクリアした。
 だが、5メートル93をクリアした時点で2人の戦いになったのを知るチアーゴは、ラビレニが五輪新記録となる5メートル98を1回で跳んだ時点で、6メートル3に挑戦する賭けに出た。
 ラビレニは6メートル3で2度失敗が、チアーゴは2度目で成功し、五輪記録を書き換えた。これを見たラビレニはバーを6メートル8に上げて最後の挑戦を試みたが、失敗し、チアーゴの優勝が決まった。陸上男子の優勝と五輪記録更新は1984年のジョアキン・クルス以来の快挙だ。
 一方、男子体操のつり輪は、ロンドン大会金のアルトゥール・ザネッテが、世界選手権王者のエレフテリオス・ペロトウニアス(ギリシャ)に次ぐ銀を獲得。「僕がどれだけの事をやってここまで来たかも知らずに金を逃したと責める人もいるが、これだけの演技が出来、銀をとれた事に満足している」と語った。
 また、女子の10キロ遠泳の沖本ポリアナ(33)は、2位で入ったフランス人選手が違反行為で失格となり、繰り上げで3位に入賞した。
 05年にコパカバーナ~レーマ間3・8キロの遠泳で優勝以来、遠泳を専門とするポリアナは、06年のオープンウォータースイミング世界選手権の5キロと10キロで2位に入り、ブラジル女子水泳界初のメダルを獲得以来、07年の汎米大会の10キロ遠泳で銀、13年の世界選手権の10キロ遠泳で金など、ブラジル女子初を繰り返してきた。遠泳選手としての歩みを始めたコパカバーナで五輪水泳女子初のメダルという快挙を成し遂げたポリアナも、「毎日の積み重ねで得たメダル」に満面の笑みを浮かべた。