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慰霊碑を参拝した河村議員
慰霊碑を参拝した河村議員

山口県人会=河村建夫衆議を大歓迎=「まるで郷里の町内会」=開拓先没者慰霊碑も参拝

 「一瞬、故郷に帰ってきたという気持ちになった。まるで郷里の町内会のよう」――。河村建夫衆議院議員(日ブラジル会議員連盟幹事長、中南米日系人支援議員連盟会長)は6日、サンパウロ市の山口県人会(要田武会長)を訪問すると、待ち構えていた40人以上の会員らが割れんばかりの拍手喝采を送った。リオ五輪開会式に日本政府を代表して出席した後、イビラプエラ公園内の開拓先没者慰霊碑を6日に公式参拝し、県人会館を訪問。感激した同会会員らは手を取り合って喜んだ。翌7日に県連創立60周年式典に出席した。

山口県人会で大歓迎された河村議員夫妻

山口県人会で大歓迎された河村議員夫妻


 河村衆議は出国前に安倍首相を訪れた際、「山口県人会にくれぐれも宜しく」との言葉を託されたと披露。五輪開会式について「大変素晴らしかった。特に日本選手団が入場した際、一際大きな拍手が送られ感激した」と絶賛した。
 五輪開催地選考を日伯で争っていた当時、「ルーラ大統領(当時)と会談した際に『会場にジャポネース(日系人)を半分入れるから五輪はリオに任せてくれ』と言われたのを思い出した」との裏話も飛び出した。
 日本卓球協会副会長をしてきた河村議員は、卓球女子団体に出場して銅メダルに輝いた石川佳純選手を応援するために山口県人会が作った横断幕を写真に撮って「さっそく激励のメールを本人に送りました」と機転を利かせ会場を沸かせた。
 「世界最大の日系人口を抱えるブラジルは、日本にとって一番大事な国。両国の絆を深めるために努力していきたい」と意気込みを見せた。本紙取材に対し、県連日本祭りへの継続的支援に前向きな姿勢を示した。
 2年前に安倍首相来伯の際に同会へ寄贈された最新カラオケセットで、河村衆議は「長崎の鐘」を熱唱、参加者全員で「長州音頭」を大合唱した。「故郷に思いを馳せて歓迎してくれたことを故郷に帰ってPRしたい」と笑みを浮かべた。
 あっという間に2時間が過ぎ、河村議員の今後の活躍を願って「エイ! エイ! オー!」と選挙前の後援会のような熱気に。帰りの車に乗り込むまで「河村先生、頑張って!」と熱烈に見送った。同会の西村武人顧問は「郷里の先生に足を運んで頂き、エネルギーをもらいました」と喜びをかみしめた。


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 五輪開会式を終えた翌日、河村衆議が空港から真っ先に向かったのは開拓先没者慰霊碑。案内を務めた県連の本橋幹久元会長、山田康夫会長が、建立に至るまでの歴史を振り返り、その存在意義を語ると、河村議員と隆子夫人は熱心に耳を傾けた。建立の背景に、恩師である故田中龍夫議員の尽力があったことに話が及ぶと、「日系社会を思い大変尽力された。田中先生はブラキチと呼ばれるほどだった」と感慨深げ。文協の山下譲二副会長らの案内で視察した日本館も一つ一つじっくりと見学。そろそろ中南米日系人支援議員連盟会長として、何らかの具体策を打ち出してほしいところか。