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東西南北

 20日に行われる、リオ五輪の男子サッカー決勝戦で、ブラジル代表の相手がドイツ代表に決まった。ドイツといえば、14年W杯でネイマールが負傷欠場していた準決勝で1―7で大敗した相手だから、国民としてはやはり意識しないわけにはいかないだろう。今度はネイマールも出場する決勝でリベンジすることはできるか。14年のW杯やリオ五輪でのサッカー優勝は、ときのPT政権も夢見ていたもののはず。それが、先述のようにW杯では歴史的屈辱の敗退。今回はサッカーは優勝するかもしれないが、既にPT政権ではなく、1週間後にはジウマ氏の弾劾裁判も控える状況。複雑な心境では。
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 先日、「誰が五輪を実現させたと思っているんだ」と発言したルーラ前大統領が、ラヴァ・ジャット作戦で、裁きの厳しいセルジオ・モロ判事の管轄下で裁かれるのを逃れるのを目的に、国際社会向けに抗議ポスターを作った。そこにはルーラ氏の顔の横に、「司法が元大統領を狩ろうとしている」と英語、ポ語の2言語で書かれている。国際世論を味方につけたいところかもしれないが、モロ判事は国際メディアからも尊敬と賞賛を集める人物。覆すことはできるか。
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 一方、ジウマ氏の罷免問題が先になった関係で、自身の議員罷免投票が9月以降になったエドゥアルド・クーニャ前下院議長が、最高裁に議員任期を確保させる訴えを出した。いわく「クーニャ氏は自ら議長を辞職したのだから議員罷免には値しない」とのこと。最高裁はこれまで、同氏の訴えを常に満場一致で否決してきている。