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ペトロブラスが負債徴収=エレトロブラスの54億レ

 電力公社エレトロブラスが第2四半期の利益が127億レアルだったと発表したことを受け、ペトロブラスが54億レの負債支払いを要求した。この負債はブラジル北部での火力発電用の燃料購入に伴うものだ。ペトロブラスは負債の早期承認を求めているが、国家電力庁(Aneel)はエレトロブラス傘下の電力供給会社の経営状態が改善し、負債が支払えるようになるのを待たせる意向だ。24日付エスタード紙が報じた。
 同件は、エレトロブラス新総裁のウィルソン・フェレイラ・ジュニオル氏とペトロブラス財務部長のイヴァン・モンテイロ氏も先週の会談で取り上げた。二人は電力システムから隔離されたロライマ州やアマゾナス州への電力供給のための火力発電用燃料購入による負債に関し、合意成立を目指して話し合った。
 これら2州に電力を供給するアマゾナスとボアヴィスタ(ロライマ州)の両社は、火力発電を利用の際、電力庁から助成金を受け取る。だが、両社の発電効率などは政府の定める条件に達しておらず、電力庁が助成金の支払いを認めていないため、ペトロブラスへの支払いも滞っている。
 この状況は、これらの電力供給会社が民営化される来年末までに改善される見込みだ。各供給会社は、1年間で経営を自立させる必要がある。
 エレトロブラスとペトロブラスは15年にも同様の交渉を行っており、エレトロブラスが経営権を国に返還した。このため、負債に関する責任は各電力供給会社に課される。ウィルソン・エレトロブラス総裁は「負債は民営化を妨げない。電力庁が停止している助成金が、民営化後の電力供給会社の運転資金となるからだ」との見解を明らかにしたが、同総裁は、支払い停止中の補助金額がペトロブラスに対する負債支払い額を満たすか否かは知らないという。