ペルナンブコ州レシフェ市のアガメノン・マガリャンエス病院とペルナンブコ連邦大学(UFPE)が共同で行った研究によると、ジカ熱感染が原因で生まれた小頭症児の6%は聴覚障害も患っている事が判明したと8月31日付エスタード紙が報じた。
米国の感染予防・コントロールセンターが8月30日に発表したところによると、ジカ熱と聴覚障害の関係は、ペルナンブコ州で生まれた小頭症児70人の追跡調査によって確認された。
母親がジカ熱に感染した事が原因で生まれたとされる小頭症児が、脳の機能や視覚の問題、関節などの整形外科的な問題を抱えているケースはこれまでも報告され、因果関係も確認されている。
だが、聴覚障害に関しては、関係を疑う声があるだけで、その因果関係はまだ充分に確認されていなかった。
UFPEのマリアナ・レアル教授によると、ジカ熱感染が原因とされる小頭症児70人について研究を重ねた結果、5人の小頭症児が聴覚障害を抱えている事が確認されたという。
同教授によれば、70人の小頭症児の内5人に聴覚障害が見られたというのは、1千人につき多くて2人という通常の聴覚障害発生率よりかなり高い割合だ。
この研究が行われたアガメノン・マガリャンエス病院は、ペルナンブコ州内で生まれた小頭症児のケアも担当しており、同州内で生まれた小頭症児150人に関する情報を分析した結果、ジカ熱感染によるものと判別されている70人が、今回の調査の対象とされた。